腐女子な管理人による徒然ブログ。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
4話目です! とりあえずB.M.W.内の黒の騎士団は随分変わったところです。大きく分けて実行部隊と諜報部があってそれぞれ藤堂とディートハルトに任されています。作戦やアリエス宮の夜警、もしくはルルーシュやナナリーの護衛がないときは基本的に自由時間。各自鍛錬したりしてます。自由だなぁ。
それでは続きからどうぞ!
それでは続きからどうぞ!
Burn My World 04
黒の騎士団。第十一皇子ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの親衛隊。黒の皇子と名高いルルーシュ本人により認められたものしか所属することを許されない騎士団は、ブリタニア人・ナンバーズの区別がない。差別が国是として蔓延るブリタニアではその存在に反感を覚える者も多く、機会があれば潰してしまいたいと思う者も少なくない。しかし、それでも黒の騎士団は未だ存在している。絶対的な戦果を上げ続ける、それが黒の騎士団なのである。
そう噂されていた黒の騎士団の実態は不思議なものだった。主であるルルーシュは場所を弁えているのなら、部下に対し敬語を強要しないし、絶対服従を押し付けない。彼ら自身に考えさせ、行動させる、その責任はルルーシュがとる。その部下を信頼しているということなのだろう。黒の騎士団はブリタニア人もナンバーズも混合する珍しい部隊であるが、団員同士の中は非常に良い。スザクはスザク本人が驚くほどあっさりと黒の騎士団に迎えられたのだった。
「え、ルルーシュ殿下が爆笑した? そりゃないっしょ」
入団する際の話を同僚であるリヴァル・カルデモンドにすると、リヴァルに笑って否定された。
「そりゃあの人はいろいろやらせてくれるけど、部下との距離はしっかり保つ人だぜ? ちょっと笑うならまだわかるけど、爆笑は考えられないって」
「そうなの?」
「外面用のロイヤル・スマイルとナナリー殿下への笑みを除けば、ルルーシュ殿下が笑ってるなんてほとんどないぜ?」
黒の騎士団でも諜報部に所属しているリヴァルの情報は確かなものらしい。ならばスザクが見たルルーシュは一体なんなのだろう。ちょっとした手違い、なのだろうか。
「あ、噂をすれば殿下。おはようございまーす!」
「え! おはようございますっ」
「ああ、おはよう」
ちらりと視線を向けルルーシュは忙しいのかそのまま行ってしまった。
「ほらな、いつもあんなカンジだぜ。俺達は知ってるからいいけど、知らないやつから見たら冷たい人に思われるんだろうな…」
ルルーシュが黒の皇子たる所以、冷静にして冷徹、まるでチェスをするように戦果を上げる彼に対し皮肉と畏怖が込められた呼び名だ。スザクはそのことが悲しいと、彼が他者に理解されていないことが悲しいと思った。
「あ! ごめんな、スザク! 俺、集合かかってから!」
「うん、またね」
「おう!」
リヴァルと別れたスザクだが、諜報部と違って実戦部隊はこれといって任務がない。作戦がない日は護衛などの任務を言い渡されない限り、時間の使い道は本人に任されている。1日を無為に過ごすのもなんなので、スザクは訓練場に向かうことにした。
訓練場ではスザク以外にも数人の団員がいた。スザクは運が良いことに滅多にはいないという実戦部隊の部隊長である藤堂に指導して貰い、充実した時間を過ごしたのだった。
今日のアリエス宮の夜警勤務になっていないスザクはそろそろこの近くに建てられている黒の騎士団専用の宿舎にそろそろ帰るべきなのかをぼんやりと考えていた。
(あんまり自由すぎるって言うのも困るもんなんだなぁ…)
どうするべきか、そう思いながらなんとなく巡らせた視線の先にルルーシュの姿があった。書類を抱え歩いているだけなのに、思わず引き込まれてしまう。そんな不思議な力がルルーシュにはあった。
スザクがルルーシュから目を離せずにいたそのとき、ルルーシュがふらりとバランスを崩した。2、3歩たたらを踏むようによろめいて、そのまま倒れそうになる。スザクはあわてて駆け寄り、倒れようとするその身体を受け止める。
「ルルーシュ殿下?!」
抱きとめた身体は信じられないほど細かった。そしてその細い身体は妙に熱かった。
「…くそっ 誰にも、言う、な…」
自分を受け止めたのが誰だか焦点の合わないルルーシュはわからないのだろう。それだけを呟いてルルーシュは意識を手放した。
「ど、どうしよう…」
意識を失ってしまったルルーシュを抱えたままスザクは焦る。ルルーシュのこの状態はちゃんと医師に見せるべきなのだろうが、ルルーシュに誰にも言うなと言われてしまった。しかし、このままでずっといるわけにはいかない。
「仕方ない、よね?」
誰に言うわけでもなくスザクはそう呟き、ルルーシュを抱き上げる。その細い身体から半ば予想がついてはいたが、その身体のあまりの軽さに驚きを隠せない。力を込めたら壊れてしまいそうで、スザクは振動を起こさないように慎重に、前に案内されたルルーシュの部屋へと向かったのだった。
ルルーシュの部屋に備え付けられているベッドにルルーシュを寝かせたスザクは苦しそうなその呼吸を見て、首元のタイをそっと緩める。
(なんかイケナイことしてる気分になる…って、何考えてるんだ僕は!)
平常心平常心と心の中で呟きながら、スザクはルルーシュの額に浮いた汗をそっと拭う。先程よりも幾分か具合のよさそうな表情になっていって、スザクはほっと安堵の溜息をついた。
「…変わらないんだなぁ」
スザクはポツリと呟いた。
「あの人もこうして無茶ばっかしてた」
夢の中の王も無理を重ねて倒れて、よく騎士がその無理を窘めていた。こうして寝台の横で目を覚ますのを祈るような気持ちで待っていた。
それを懐かしく思いながら、もう一度額に汗を拭おうとしたとき、ルルーシュの長い睫毛がふるりと揺れた。
「…ん、」
「殿下?」
「くるるぎ…?」
目を覚ましたばかりのぼんやりと瞳が向けられる。どうやらまだ状況を把握できていないようだ。
「倒れられたんですよ、殿下は」
「…! ナナリーには伝わってないだろうな!?」
「殿下が誰にも言うなと仰ったので、僕以外知りません」
「そうか…」
そのことにほっとしたルルーシュは身体に込めていた力をふっと抜いた。
「体調悪かったのはいつからですか?」
「………。」
「執務も大事ですが、殿下が身体を壊したら何もなりませんよ。ナナリー殿下にご心配をかけなくないのでしたら、体調管理はしっかりしてください」
「……努力する」
視線を合わせないまま、憮然とした口調でそう返すルルーシュに普段は見せない子供の部分を見付けて、スザクは小さく笑みを零した。
「…やはり、おまえは変わったやつだな」
「そうですか?」
「ああ、変なやつだ」
******
次はルルサイドからの予定です!
PR
この記事にコメントする
おぉ黒の騎士団の実態が明らかに…!
夢のメンツが大集合ですね
必見は諜報部ディートの部下のリヴァルでしょうかv
やっぱり皇子であるルルとは、あまり親しくはないみたいだけど、ルルのことわかってくれてるみたいで良かった♪
結構リヴァルとルルの仲良しコンビ好きだったりしますっ
リヴァル登場嬉しいです☆゚+.d(*゚∀゚*)b゚+.☆
ルルもスザクにちょっと素を見せたりするのが可愛いです~
スザクと出逢った事でルルも変わって
笑顔を騎士団の皆にも自然と見せられるようになるといいなぁなんて思っちゃいます。
ルルとスザクの出会い編の部分ですが…
ルル視点の話も、かなり楽しみですっ
夢のメンツが大集合ですね
必見は諜報部ディートの部下のリヴァルでしょうかv
やっぱり皇子であるルルとは、あまり親しくはないみたいだけど、ルルのことわかってくれてるみたいで良かった♪
結構リヴァルとルルの仲良しコンビ好きだったりしますっ
リヴァル登場嬉しいです☆゚+.d(*゚∀゚*)b゚+.☆
ルルもスザクにちょっと素を見せたりするのが可愛いです~
スザクと出逢った事でルルも変わって
笑顔を騎士団の皆にも自然と見せられるようになるといいなぁなんて思っちゃいます。
ルルとスザクの出会い編の部分ですが…
ルル視点の話も、かなり楽しみですっ
>必見は諜報部ディートの部下の~
リヴァルは接待黒の騎士団に入れたいと思ってたんです!莉沙さまが喜んで下さって嬉しいです♪ 他の生徒会キャラと随所で出していきたいと思っているので、楽しみにいていただければと思います!
>ルルもスザクにちょっと素を~
本人うっかり出しているようで大変戸惑っております(笑) これからの2人がどう変わっていくのか、まだ手探り状態ですが、早く騎士になんないかなぁと人事のように思っております(おい) これからも執筆頑張ります!
リヴァルは接待黒の騎士団に入れたいと思ってたんです!莉沙さまが喜んで下さって嬉しいです♪ 他の生徒会キャラと随所で出していきたいと思っているので、楽しみにいていただければと思います!
>ルルもスザクにちょっと素を~
本人うっかり出しているようで大変戸惑っております(笑) これからの2人がどう変わっていくのか、まだ手探り状態ですが、早く騎士になんないかなぁと人事のように思っております(おい) これからも執筆頑張ります!
だんだんスザルルフラグが激しくなってます。
喜ばしい限りですね♪(←!?)
リヴァルが出るとは思いませんでした。
リヴァルはいい奴なので大好きです!!
諜報部なんてぴったりじゃないですか!!
あ、でもなんか口軽そうだ・・・。(駄目じゃん)
黒の騎士団のメンツがだんだんそろってきてますね。
他にもどんな人がいるのか楽しみです。
ルルって結構スザクの前では無防備ですよね。
間が良いのやら悪いのやら・・・。
自分の弱い所はけっして人には見せないルルーシュ。
でも、部下のことはちゃんと信頼してるんですね!!
ルルーシュらしいなぁ~(にやけ)
次はルルーシュ視点なんですね♪楽しみです。
素敵小説ご馳走様です。
喜ばしい限りですね♪(←!?)
リヴァルが出るとは思いませんでした。
リヴァルはいい奴なので大好きです!!
諜報部なんてぴったりじゃないですか!!
あ、でもなんか口軽そうだ・・・。(駄目じゃん)
黒の騎士団のメンツがだんだんそろってきてますね。
他にもどんな人がいるのか楽しみです。
ルルって結構スザクの前では無防備ですよね。
間が良いのやら悪いのやら・・・。
自分の弱い所はけっして人には見せないルルーシュ。
でも、部下のことはちゃんと信頼してるんですね!!
ルルーシュらしいなぁ~(にやけ)
次はルルーシュ視点なんですね♪楽しみです。
素敵小説ご馳走様です。
>だんだんスザルルフラグが~
フラグは常に建設中であります(笑)
>リヴァルが出るとは思いません~
リヴァルはあの飄々とした態度で情報収集とかしそうです。どうでもいいことには口は軽いが、大事なことは口が堅いという私のイメージのリヴァルに付随してみました! これからいろんなキャラを出すつもりなので楽しみにしていただけたらと思います!
>自分の弱い所はけっして人には~
弱さとみせることが許されない環境に育ってきたんですよね、ルルって。そんな環境に育ちながらもルルって懐に入れた相手のことはちゃんと認めて、大事にするじゃないですか。そんなルルらしさが出ていたらいいなと思います。
フラグは常に建設中であります(笑)
>リヴァルが出るとは思いません~
リヴァルはあの飄々とした態度で情報収集とかしそうです。どうでもいいことには口は軽いが、大事なことは口が堅いという私のイメージのリヴァルに付随してみました! これからいろんなキャラを出すつもりなので楽しみにしていただけたらと思います!
>自分の弱い所はけっして人には~
弱さとみせることが許されない環境に育ってきたんですよね、ルルって。そんな環境に育ちながらもルルって懐に入れた相手のことはちゃんと認めて、大事にするじゃないですか。そんなルルらしさが出ていたらいいなと思います。