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腐女子な管理人による徒然ブログ。
2024/11
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 どうも、6話のショックでどうしようもない棗です…。誰かルルを幸せにしてください…あの子だって幸せになったっていいじゃないかー!!

 今日は唐突にラウンズ設定ルル♀のお話です。CPは特にないですが基本的にみんなのベクトルがルルーシュに向いてます。ここ譲れません!(笑) あ、枢木はまだラウンズじゃない時間軸の話なので、出て来ませんよ!
 説明的が部分も多いし、ご都合主義ですが、それでもOKな方のみ続きからどうぞ~




【魔女楽園】




「さぁ、ルルーシュ。お前はどちらを選ぶ?」
 幼いルルーシュに提示された2つの理不尽とも思える選択肢。そんなもの選べるかと撥ね退けてしまいたいと思っても、ルルーシュにそう出来ない理由があった。
 ――ねぇ、ルルーシュ。ナナリーを守ってあげてね
 今は遠い幸せだった日の母の言葉。決して忘れやしない。それは母との約束であり、自らの誓いなのだから。
 だから、ルルーシュの選ぶ道はひとつだった。
「私は―――…」



  *  *  *



『ブリタニアの黒き魔女め
!!
 そう言って畏怖と嫌悪の眼差しを向けられえることに慣れてしまったのは、もうだいぶ昔のことだった。ルルーシュは返り血に塗れた自身の姿に構うことなく、ニュクス――ルルーシュ専用にカスタマイズされたKMFに乗り込んだ。


 母であるアリマンヌを亡くしたルルーシュは父である皇帝に2つの選択肢を提示された。ナナリーと共に旧日本送られ死ぬか、ナナリーの安息と引き換えに皇帝の駒となるか。憎しみさえ覚える皇帝の駒となることをルルーシュのプライドを拒んだが、ルルーシュには自身のプライドよりも守らなくてはならないものがあった。
 だからこそ、ルルーシュは迷わずに駒となることを選んだ。例えもう2度とナナリーと言葉を交わすことが出来なくても。
 それからルルーシュは血の滲むような努力で、駒として強くなっていった。ルルーシュが取引をしてから数年経った頃、皇帝はルルーシュに任務を命じた。それは旧日本の首相であった枢木ゲンブの暗殺であった。
 結果から言えばルルーシュはその任務に失敗し、死の危機に直面した。しかし、ルルーシュはそのとき灰色の魔女に出会い、王の力――ギアスを手に入れ、なんとかブリタニアに帰国することが出来た。けれど、任務は失敗。ルルーシュは罰がナナリーに向かないことを必死で祈っていると、皇帝は高らかに笑い始めた。
『よくやった、ルルーシュ。お前にはナイト・オブ・ゼロの座を与えよう!』
 思えばそれは全て皇帝のシナリオ通りだったのかもしれない。ルルーシュがギアスを手にすることが、皇帝に何の利を齎すのか、ルルーシュには及びも付かないが、こうしてルルーシュはラウンズとしての地位を手に入れることになったのだった。


 本国に帰還したルルーシュは専用の格納庫にニュクスを固定し、地面に降り立つ。
「ルルーシュ、おかえり」
「…アーニャか」
「うん。ジノも詰め所にいる」
 後ろから掛けられた静かな声にルルーシュは振り返ることなく言葉を返す。アーニャはゆっくりとルルーシュに歩み寄り、返り血で固まった髪に触れ、哀しそうに眉を寄せた。
(髪、キレイなのに…)
 本来ならば絹のように滑らかな美しい黒髪が返り血によって固められ、見るも無残な姿になっていた。ルルーシュは自分に頓着しないので、放っておけば面倒だとその髪を切ってしまうだろう。アーニャはそれが嫌だった。
「シャワー」
 だからこうして任務の後のルルーシュをシャワールームに連れて行き髪を洗うのが、アーニャの日課になっていた。
「しかし、報告が…」
「大丈夫」
 自分よりも幼いアーニャに今は会うことを許されないナナリーを無意識に重ねてしまっているルルーシュはアーニャの誘いを強く断ることが出来ず、結局シャワールームに向かうことになるのだった。

 アーニャによって丁寧に洗われてから2人はラウンズの詰め所へ向かうと、そこにはそわそわと落ち着かない様子で詰め所の中を行ったり来たりと徘徊しているジノの姿は目に入る。
「ジノ…?」
「あ、ルル! おかえりな!」
 ルルーシュの姿を確認したジノは満面の笑みを浮かべて、ルルーシュを抱き締めた。ぎゅっと抱き締めて満足したジノは、今度はルルーシュの全身を上から下まで見渡す。
「うん、怪我はないみたいだな」
 よしよしと頷くジノにルルーシュは呆れたような表情を浮かべた。
「お前、それだけの為に残っていたのか…」
「だって、ルルにおかえりって言わなきゃ俺、眠れねーもん」
 皇族でありながらラウンズであるルルーシュはブリタニアの中でも異端な存在だった。遠巻きにルルーシュを見る者が多い中、この2人――ジノとアーニャだけは違っていた。しつこいぐらいにルルーシュの世話を焼き、何を言っても傍にいた。
 信じる者など作らない、そう思っていたルルーシュの心にいつの間にか入り込んでいた、そんな彼らはルルーシュにとって家族以外で初めての特別な存在だ。
「あ、ラクシャータって医者から預かりもん」
 そう言ってジノが差出のはシンプルな封書だった。それはナナリーの担当医であるラクシャータが秘密裏にナナリーの状態を書き記したものだと知っているルルーシュは奪い取るような速さでその封書をとり、中を開く。
 はらり、と白い布が封書から落ちた。
 いったいなんなのだろうと思いながらも手紙を読み始めたルルーシュは、暫らくすると突然その白い布をまじまじと見つめ出す。それを持つ手は微かに震えていた。
「それ、なんなの?」
「…い、妹が…ッ 刺、繍…!」
 その白い布は盲目であるナナリーが時間を掛け一針一針刺繍したハンカチだった。ルルーシュはハンカチがまるでナナリー自身だというように慎重な手付きでそれを抱き締めた。人を殺しても、魔女と罵られても決して緩むことのない涙腺がまるで壊れてしまったかのように次々に涙を溢れさせる。
(ナナリー…ッ!)
 細い肩を震わせながらも必死で声を押し殺してなくルルーシュをジノは頭を抱え込むようにそっと抱き寄せ、アーニャはそっと背中に寄り添う。
 触れられないぬくもりと、傍らにあるぬくもりがやさしくてルルーシュの涙は余計に止まらなくて、けれどジノもアーニャも何も言わず、ただルルーシュの傍にいた。




 ―――ああ、ナナリーを守れるのなら、私はどんな罪に塗れても構わない。







 ******

 …趣味に走りまくっております; 所詮、私の痛い妄想なので、心内で石を投げるぐらいで勘弁してください(苦笑)
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Name :
Comment :
 
05/14 莉沙
痛いなんてとんでもないっ
すっごく面白いです!
>基本的にみんなのベクトルがルルーシュに
…は、うんうん!譲れませんよね

あまりに本編きっついので、少しでもルル様に優しい世界なら嬉しいです
ナナリーと一緒にもいられない、
魔女と呼ばれ、返り血を浴びるルル様の描写は切ないですが…><
せめて、周りの皆がルルーシュを癒してくれたら良いなvなんて願ってしまいます。
この作品のジノもアーニャもすっごく好きです~
アーニャに弱いルルも良いっっ

そして最後のシーン、手紙と刺繍を受け取って泣くルルーシュには、うるうるきてしまいました…ナナリーへの想いが、うぅ…本編の辛さを思い出して余計に~

6話はアレでしたが…
まだ、ナナリーが「ゼロ=ルル」と知った上での拒絶ではないので、救いもあるのかと…
知って拒絶されたら、もう目も当てられません(/◇≦、)

最後のも、ゼロの正体知らないのなら、
皇族殺し・総督殺しのゼロを前に、スザクを選んでも仕方ないのかなぁ…と。。
目も見えないし、ひとりで逃げられないし、あの状況は怖いですよっ
と自分を励ましております!
ただ、ナナリーは薄々気付いてるのかと思ってたので、ちょっとそこがショックだったのかも。。

棗さまも、、どうか元気出してくださいね
>痛いなんてとんでもないっ
 わわ、ありがとうございます! 面白いと感じていただけたのなら嬉しい限りです!
>あまりに本編きっついので、少しでも~
 ホント本編きっついですよね…。けど、この話もなかなかにルルに優しくない設定でスイマセン; コンセプトは「あらゆる者からジノとアーニャ+αがルルを守ります」です、はい
>この作品のジノもアーニャもすっごく好きです~
 ありがとうございます! ルルが大好きなジノ&アーニャっていいですよね! アーニャとルルは私的に萌える組み合わせなのです(笑)
>そして最後のシーン、手紙と刺繍を~
 本編を観てルルのナナリーへの思いを再確認させられ、ルルのナナリーを思う気持ちの深さ、というものを意識して書いたシーンでした。自分で書きながら、目が潤んだのは秘密です(苦笑)
>まだ、ナナリーが「ゼロ=ルル」と知った上での~
 そうですね…そんなことになったら…立ち直れません(ルルも、私も)
>最後のも、ゼロの正体知らないのなら~
 わかるんです!気持ちはわかるんですけど…! やっぱり、ナナリーにだけはルルーシュを否定する言葉を向けて欲しくなかったのです。父に、友に存在を否定され続けたルルーシュを、ナナリーだけは否定しないでいて欲しかったのです! …私の勝手な言い分でしかないのですが;
 励ましてくださってありがとうございます! きっとこれからもルルにひいては私たちにも辛い展開が待ち受けていると思いますが、最後にあるルルーシュの幸せを願って頑張りましょう!
05/15
05/14 ここな
6話は本当に辛かったですよね…
どうして、ルルーシュの想いは彼の大切な人々に届かないのか……
特にルルナナは、お互いが想いあっているのが分かるので、より一層切なかったです。

ルル、ジノ、アニャの3人、凄くいいですねvv
とっても可愛いですvv
癒し…vv

本編でも、誰か縋れる人がそばにいてくれたらなぁと思いました。(それがロロであればいいと勝手に妄想そるのはここな。)
>どうして、ルルーシュの想いは彼の大切な人々に~
 それがルルーシュが負ってしまった孤独という業なのだとしても、本当に辛く思います。お互いを想っているのに擦れ違うのは本当に切ないですね
>ルル、ジノ、アニャの3人、凄くいいですねvv
 ありがとうございます! 私も書いていてとても楽しいです!
>本編でも、誰か縋れる人がそばにいてくれたら~
 普通に考えればC.C.なのでしょうが、私もここなさまと同じくロロプッシュです!
05/15
05/14 紗鳳寺 のえる
莉沙様同様、痛いだなんてとんでもないですよ!すっごく切なくて感動(TДT)
ジノアニャがルルを大事に思ってるラウンズトリオがもう…。ジノが抱き寄せて、アーニャが背中に寄り添うのがもう…(泣)
これ、シリーズ化とか続編を是非希望します!!
「枢木がまだラウンズじゃない時間軸」との事なので、「新たなラウンズが入る」と聞いた3人とか入る直前とか入った直後の3人+スザクとか、読んでみたいですね~。
> 莉沙様同様、痛いだなんてとんでもないですよ!
 ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです!
>ジノアニャがルルを大事に思ってるラウンズトリオが~
 3人が寄り添う合うあのシーンをどうしても書きたくて出来た話なので、あのシーンのことを言って頂き嬉しいです。私は絵が描けないので、誰かイラストにしてくれないかと悶々としまいます(笑)
>これ、シリーズ化とか続編を是非希望します!!
 わわ、ありがとうございます!続編、というわけではありませんが、同設定の話を今日UPしましたので、良かったらご覧下さいませ!
> 「枢木がまだラウンズじゃない時間軸」との事なので~
 実はスザクの処遇(笑)で迷っていまして…ゼロがいなきゃスザクが出世できたわけがないじゃないですか、どうやってラウンズにしようかと; いくつか案はあるのですが、どれもしっくりしない…;
05/15


material by アルフェッカ

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