腐女子な管理人による徒然ブログ。
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連載11話目です。
今回は黒の騎士団とブリタニア軍がついに最終決戦!ってとこですが、戦闘シーンはうまく書けないので省きました…そしたら、短くなったorz ルルみたいに頭よければすごい作戦すらすら思いつくかもしれませんが、あいにく私は学生時代数学赤点すれすれでしたから、難しいことはわかりません(笑)
それでは、つづきからどうぞ~
今回は黒の騎士団とブリタニア軍がついに最終決戦!ってとこですが、戦闘シーンはうまく書けないので省きました…そしたら、短くなったorz ルルみたいに頭よければすごい作戦すらすら思いつくかもしれませんが、あいにく私は学生時代数学赤点すれすれでしたから、難しいことはわかりません(笑)
それでは、つづきからどうぞ~
Eternal trinity 11
ユーフェミアは緊張した面持ちで政庁の広く、長い廊下を歩いて行く。これから出陣するコーネリアを副総督として、また妹として見送るためである。
「総督!」
出陣前の最後の機体点検を行っていたコーネリアが振り返りユーフェミアの姿を確認すると、戦う前の硬い表情から目元だけを和らげた。
「見送りご苦労」
「いえ、わたくしには一緒に戦う力がありませんから、せめて…」
「ユフィは戦う必要などない。ここで私の帰りを待っていておくれ」
コーネリアの手がユーフェミアの頬を優しく撫でるが、ユーフェミアの表情からは緊張が消えない。何しろ、今まで長きに渡ってブリタニア軍と対峙し続けた黒の騎士団がついにこの政庁を陥落せしめんと、進軍を開始したのだ。進行上の中・小のテログループを巻き込み、ブリタニア軍に脅威を覚えさせるほどの組織となってここトウキョウ租界を目指している。
ベースに侵入し、シュナイゼルに取引をゼロが持ちかけて僅か3ヶ月弱で、ゼロは本当に日本を取り戻すべく動き出したのだ。あの時の会話はシュナイゼルの指示によりコーネリアには伝えていないし、それにシュナイゼルがゼロの取引に応じたのかどうかシュナイゼルが本国に戻ったきり、沈黙を続けている為わからない。
ただ1つわかったことがあった。
(ゼロは、ただの悪という存在ではないのだということ。それだけはきっと確か)
ゼロは日本を取り戻したいだけだと言った。シュナイゼルに取引を持ち掛けたということは何かしらブリタニアと協力することになるのだろう。だったら、何故今こうして戦わなくてはならないのだろうか。手を取るのは今でもいいのではないだろうか。手を取るその結果が父であるブリタニア皇帝を弑すると言うことなら、ユーフェミアは複雑な思いを隠しきれないが。
「…お姉様、この戦い、避けることは出来ないのでしょうか…?」
「この戦いはブリタニアの威信がかかっている。戦姫と謳われた私が尻尾を巻いて逃げ出すわけにはいかないのだよ」
「はい…ご武運を」
戦いに赴くコーネリアの後姿を見送りながら、ユーフェミアは自分の無力さを歯痒く思い、掌を握り締めた。
願うのは誰もが幸せな世界なのに、その世界を手に入れる為にはどうして皆血を流し戦わねばならないのだろうか。どうして傷付き、傷付け合わねば、世界は変わらないのだろうか。
人とは、どうしてこんなにも悲しいのだろう。
「最終防衛ライン突破されました! 政庁内に侵入されるのも時間の問題です!!」
「防衛部隊は何をしている!?」
「敵が開発したと思われる装置によってKMFが使用出来なくなっています!」
「前線部隊とは断裂されました!」
戦闘が開始されて21時間が経過し、司令室は怒号が飛び交っていた。軍事に関して無知なユーフェミアがその中に入っていくことは出来ないほどの剣幕だ。
ただ、軍事に関し無知なユーフェミアでもわかる、ブリタニアは負けているのだと。敵が開発したKNFを無力化する装置をゼロはうまく使い、部隊を引き寄せては無効化し戦場を混乱させていった。コーネリアとも通信が途切れ、この政庁が落ちるのも時間の問題だ。
『ブリタニアよ』
拡声器で拡大されたゼロの声が政庁に響き渡る。
『私は無用な殺戮は好まない。降伏せよ』
「降伏、だと…!」
『抵抗するなら我々は全力を持って相手をしよう。時間をやる、考えろ』
軍部の面々の顔が苦く歪む、彼らにとってナンバーズ相手に負けを認めることは相当な屈辱なのであろう。そんな彼らの様子を視線の端に捉えながら、ユーフェミアはモニターに映し出されたゼロが乗っているであろう機体――ガウェインをみつめる。
「…どうすれば…」
コーネリアはここにはいない。今ここで決断を求められているのはユーフェミアだ。
「どうすれば…」
『ユフィ、待たせたね』
その時、モニターにシュナイゼルから通信が映し出された。頼れる者、その存在を知り、ユーフェミアは安堵に胸を撫で下ろした。ユーフェミアの隣にいた高官がモニターに向かって身を乗り出した。
「シュナイゼル宰相閣下! 陛下はなんと…!」
『陛下は身罷られた。私、シュナイゼル・エル・ブリタニアが新しき皇帝として、このエリア11におけるブリタニア軍の敗北を認めよう』
「義兄様…!」
身罷られた、その言葉にブリタニア軍は騒然となるが、シュナイゼルは変わらず悠然と笑みを湛えている。
『ゼロ、君は何を望む』
『日本開放のため、ブリタニアとの会談の席を用意して頂きたい』
『いいだろう』
混乱が解けないままに、エリア11における最後の戦闘の幕が下りたのだった。ユーフェミアが知らぬうちに、世界はものすごい速度で生まれ変わろうとしている。追い立てられるようで、早く進めと背を押されるようで、ユーフェミアはそれを少し怖いと思った。
(世界が変わっていくように、わたくしも変われるのでしょうか。ゼロがそう言ったように)
お飾りではなく、誰かを救えるように、そんなふうに変われるのだろうか。
たくさんの想いとたくさんの血によって綴られた終わりが始まりを連れて来た。
******
シュナ様とゼロと手を取ることを選びました。すべてはゼロのシナリオ通り。
「総督!」
出陣前の最後の機体点検を行っていたコーネリアが振り返りユーフェミアの姿を確認すると、戦う前の硬い表情から目元だけを和らげた。
「見送りご苦労」
「いえ、わたくしには一緒に戦う力がありませんから、せめて…」
「ユフィは戦う必要などない。ここで私の帰りを待っていておくれ」
コーネリアの手がユーフェミアの頬を優しく撫でるが、ユーフェミアの表情からは緊張が消えない。何しろ、今まで長きに渡ってブリタニア軍と対峙し続けた黒の騎士団がついにこの政庁を陥落せしめんと、進軍を開始したのだ。進行上の中・小のテログループを巻き込み、ブリタニア軍に脅威を覚えさせるほどの組織となってここトウキョウ租界を目指している。
ベースに侵入し、シュナイゼルに取引をゼロが持ちかけて僅か3ヶ月弱で、ゼロは本当に日本を取り戻すべく動き出したのだ。あの時の会話はシュナイゼルの指示によりコーネリアには伝えていないし、それにシュナイゼルがゼロの取引に応じたのかどうかシュナイゼルが本国に戻ったきり、沈黙を続けている為わからない。
ただ1つわかったことがあった。
(ゼロは、ただの悪という存在ではないのだということ。それだけはきっと確か)
ゼロは日本を取り戻したいだけだと言った。シュナイゼルに取引を持ち掛けたということは何かしらブリタニアと協力することになるのだろう。だったら、何故今こうして戦わなくてはならないのだろうか。手を取るのは今でもいいのではないだろうか。手を取るその結果が父であるブリタニア皇帝を弑すると言うことなら、ユーフェミアは複雑な思いを隠しきれないが。
「…お姉様、この戦い、避けることは出来ないのでしょうか…?」
「この戦いはブリタニアの威信がかかっている。戦姫と謳われた私が尻尾を巻いて逃げ出すわけにはいかないのだよ」
「はい…ご武運を」
戦いに赴くコーネリアの後姿を見送りながら、ユーフェミアは自分の無力さを歯痒く思い、掌を握り締めた。
願うのは誰もが幸せな世界なのに、その世界を手に入れる為にはどうして皆血を流し戦わねばならないのだろうか。どうして傷付き、傷付け合わねば、世界は変わらないのだろうか。
人とは、どうしてこんなにも悲しいのだろう。
「最終防衛ライン突破されました! 政庁内に侵入されるのも時間の問題です!!」
「防衛部隊は何をしている!?」
「敵が開発したと思われる装置によってKMFが使用出来なくなっています!」
「前線部隊とは断裂されました!」
戦闘が開始されて21時間が経過し、司令室は怒号が飛び交っていた。軍事に関して無知なユーフェミアがその中に入っていくことは出来ないほどの剣幕だ。
ただ、軍事に関し無知なユーフェミアでもわかる、ブリタニアは負けているのだと。敵が開発したKNFを無力化する装置をゼロはうまく使い、部隊を引き寄せては無効化し戦場を混乱させていった。コーネリアとも通信が途切れ、この政庁が落ちるのも時間の問題だ。
『ブリタニアよ』
拡声器で拡大されたゼロの声が政庁に響き渡る。
『私は無用な殺戮は好まない。降伏せよ』
「降伏、だと…!」
『抵抗するなら我々は全力を持って相手をしよう。時間をやる、考えろ』
軍部の面々の顔が苦く歪む、彼らにとってナンバーズ相手に負けを認めることは相当な屈辱なのであろう。そんな彼らの様子を視線の端に捉えながら、ユーフェミアはモニターに映し出されたゼロが乗っているであろう機体――ガウェインをみつめる。
「…どうすれば…」
コーネリアはここにはいない。今ここで決断を求められているのはユーフェミアだ。
「どうすれば…」
『ユフィ、待たせたね』
その時、モニターにシュナイゼルから通信が映し出された。頼れる者、その存在を知り、ユーフェミアは安堵に胸を撫で下ろした。ユーフェミアの隣にいた高官がモニターに向かって身を乗り出した。
「シュナイゼル宰相閣下! 陛下はなんと…!」
『陛下は身罷られた。私、シュナイゼル・エル・ブリタニアが新しき皇帝として、このエリア11におけるブリタニア軍の敗北を認めよう』
「義兄様…!」
身罷られた、その言葉にブリタニア軍は騒然となるが、シュナイゼルは変わらず悠然と笑みを湛えている。
『ゼロ、君は何を望む』
『日本開放のため、ブリタニアとの会談の席を用意して頂きたい』
『いいだろう』
混乱が解けないままに、エリア11における最後の戦闘の幕が下りたのだった。ユーフェミアが知らぬうちに、世界はものすごい速度で生まれ変わろうとしている。追い立てられるようで、早く進めと背を押されるようで、ユーフェミアはそれを少し怖いと思った。
(世界が変わっていくように、わたくしも変われるのでしょうか。ゼロがそう言ったように)
お飾りではなく、誰かを救えるように、そんなふうに変われるのだろうか。
たくさんの想いとたくさんの血によって綴られた終わりが始まりを連れて来た。
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シュナ様とゼロと手を取ることを選びました。すべてはゼロのシナリオ通り。
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